英語学習スクール Choimirai School
創業者・CEO アン サンミン
英語学習者のためのオンラインスクールChoimirai School代表。2004 年にカナダでBSc in Computer Scienceの学位取得後、日本の大手金融系企業などに勤務し、システム開発・管理業務に11年間従事。在職中、2014年から米国ジョージア工科大学大学院で機械学習を専攻。2015年に退社し、The Choimirai Companyを立ち上げ、英語学習に関する情報やサービスの提供を行っている。
「Otterは、英語学習の効率を格段に引き上げる力をもっています。とくに、リスニングのレベルを上げたいと思っている人には強力な味方になります」
かつて、日本の企業のシステム部門に勤務していたアンさんは、
「日本人の英語学習は、なぜ効率が上がらないのか」
そんな疑問をもちました。学校で何年も英語を学び、企業からの手厚い英語習得支援があり、英会話教室に通っているにもかかわらず、なかなか上達しない、そんな悩みを抱える同僚が少なくなかったからです。
「英語は使わないと上達しません。日本では英語が必要な場面が圧倒的に少ないので、どうしても会話の機会はレッスンだけになりがち。英語でニュースを聴いても、わからないと退屈してしまい、続きません。英語を学習しながら、覚えた英語を使って何かその人が興味のあることを学ぶようにしたら、上達のスピードが上がるのではないかと、私は考え始めました」
日本の英語学習をもっと楽しいものにしたい、そんな思いからアンさんは、「英語を学ぶから、英語で学ぶ」をスローガンにオンラインスクールChoimiraiを立ち上げました。
世界の名門校がオンライン学位に門戸を広げる今、苦手な英語を楽しみながら克服することで、誰もがキャリアや夢を広げるチャンスがつかめると考えたのです。
英語を身につけるということは、単に単語や文の意味を覚えることではありません。アンさん自身、学生の頃にオーストラリアで暮らし、地域の文化と背景、人々の考えに触れながら英語が使えるようになった経験を今でも懐かしく思い、大切にしています。その時の体験から多聴のプログラムを取り入れて、英語圏の文化や思想への理解を深めながら英語の思考回路をつくっていく学習を生徒たちに推奨しています。
ところが、効果的なリスニング学習を行うことは簡単ではありません。英語に不慣れな人が音声を聴く時、Decoding=単語の区切りを把握することに時間がかかり、Comprehension=意味の理解へとスムーズにいかない、という課題があるとアンさんは考えていました。
「何か、理解を補助するTranscribeのツールなどがないかと探していた時にOtterを見つけ、これは素晴らしいと」
Otterの書き起こし機能を活用し、学習者が、書き起こしを見ながら音声を聴くことでDecodingのプロセスを自動化します。すると学習者は、脳にできた余力をComprehensionに回せるので、内容を英語のまま理解しやすくなるという効果が生じます。
「いくら長時間がんばっても、ぼんやりと聞いてしまう受動的な学習は効果がありません。Otterがあれば精度の高い書き起こしがすぐに手に入るだけでなく、再生中に該当部分のテキストをハイライトしてくれます。それによってlisteningを能動的に変化させることができるのです」
もうひとつ、Otterの最大の優位性だとアンさんが評価するのが“話者の識別”機能です。話者の名称を登録しておくと、Otterが声紋を記憶し、別の音源に対しても話者を識別し、名前を示してくれます。
「リスニングでは、話者を特定・把握し、その人の発音や言い回しに慣れることで精度が上がるので、生徒には話者を意識して聴くように勧めています」
アンさん自身、日頃の情報収集はほとんど英語で行っていて、Otterを上手に活用しています。たとえば、就寝前にいくつかのオーディオコンテンツをOtterにインポートし、翌朝、できあがった書き起こしテキストから好きな話者や興味のあるテーマを検索し、部分的に再生して聴いています。
「Otterは24時間働いてくれるAIアシスタントのよう。おかげで、好きな話者の発言やコンテンツを逃すことなく、効率よく聴くことができるので、この使い方も生徒に勧めています」
日本人の英語学習の課題をAIが次々と解決していく、そんな日がすぐ近くまできているようです。
「まだ日本では、スマートスピーカーなどのAIがあまり普及していませんが、これからはOtterのようなAIが強い味方となって英語学習を助けてくれるようになるでしょう」